リフォーム&リノベーション

Vol.7 【賃貸物件】退去後の工事における上手な対処法と価値を上げる工事のポイント

こんにちは!
RISO 店長ハチです。

賃貸経営において、退去後の工事には明確な目的があります。

それは、大家さんが目指す「貸室という商品づくり」です。

退去した後に行う工事は、次の入居者に選ばれるための重要なステップであり、工事の内容次第で物件の魅力が大きく左右されます。

ここでは、退去後の工事について、上手に対処するための考え方を整理します。

今回の記事を読むことで、以下のポイントが理解できるようになります。

  1. 退去後の工事の上手な対処法
  2. 見過ごされがちな小さな修繕箇所
  3. 価値を上げる工事の考え方
  4. 長期的な視野で考える「貸室という商品づくり」

1. 退去後の工事の上手な対処法とは?

退去後の工事は、次の借主に選ばれるための「商品化」プロセスです。

工事には「原状回復工事」と「価値を上げる工事」の2種類がありますが、重要なのは、次の募集条件に合った工事を行うことです。

例えば、地域の賃料相場や物件のターゲット層に合わせて、最低限の修繕で募集を行うのか、それとも新しい価値を加えて家賃を上げるのかを判断する必要があります。

平成以降の賃貸物件では、畳や壁クロスを新しくすることが通例となっており、新しい借主を呼び込むためにはこれらの対応が欠かせないことが多いです。

2. 見過ごされがちな小さな修繕箇所

原状回復工事では、畳や壁クロスの交換、故障した機器の修理、クリーニングなどが一般的ですが、見落とされがちな部分もあります。

それが、コンセントやスイッチのプレート、ドアの取っ手、巾木(壁と床の境目)、水栓や配管です。

これらの箇所が古びたままでは、新しく張り替えたクロスやリフォームした箇所の中で違和感を生じ、内見者に「古さ」を感じさせてしまうことがあります。

築年数の経過した物件では、こうした小さな部分にも注意を払い、少しずつ改善することで全体の印象を向上させることができます。

3. 価値を上げる工事の考え方

バリューアップ工事は、低額なものから始めるのが賢明です。

例えば、玄関にコート掛けや姿見を設置したり、部屋干し用の物干しや洗濯機置き場に棚を取り付けるといった小さな工事でも、借主にとっては大きな利便性を提供できます。

また、築年数の経過した物件では、思い切って間取り変更を行うことも選択肢の一つです。

狭い3DKの部屋を1LDKに変更し、設備を一新することで、現代のライフスタイルに合った物件へとリノベーションすることが可能です。

さらに、設備の寿命を見極め、エアコンや給湯器などを適切なタイミングで交換することで、長期的な経営視点で費用対効果を最大化することが重要です。

4.長期的な視野で考える「貸室という商品づくり」

これまでに挙げた1から3のように、「退去後の工事」には明確な目的があります。

それは、賃貸物件を「貸室という商品」として、次の借主にとって魅力的な状態に保つことです。

短期的な利益だけでなく、長期的な収益アップを目指して、費用対効果の高い工事を選ぶことが重要です。

これからも賃貸経営に関する知識を深め、最も効率的に収益アップにつながる方法を学び続けてください。

長期的な視野を持ちながら、賃貸物件の価値向上に取り組むことで、成功する賃貸経営を実現できるでしょう。

まとめ

賃貸物件の「退去後の工事」に対する適切な考え方とアプローチは理解できましたしょうか?

具体的には、原状回復工事と価値を上げる工事の違いや、見過ごされがちな小さな修繕箇所、低額で借主に便利さを提供する工事の提案方法の考え方をお話しさせていただきました。

また、短期的な工事だけでなく、長期的な視点で物件の価値を維持・向上させるための費用対効果を考慮した戦略の考え方についても述べさせていただきました。

最終的には、賃貸物件を「貸室という商品」として魅力的に保つための知識が、今回の記事で皆様に伝わっていただければ幸いでございます。

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