こんにちは!
RISO 店長ハチです。
賃貸物件の価値を上げるための工事(バリューアップ工事)は、必ずしも高額な投資を伴うものではありません。
むしろ、まずは「低額で借主に便利さを提供できるもの」から取り入れてみるのが効果的です。
ここでは、具体的な提案と、その工事がどのように物件価値を高めるかを考えていきましょう。
今回の記事を読むことで、以下のポイントが理解できるようになります。
- 低額で借主の生活を便利にする選択肢
- 高額なリノベーションの選択肢
- 設備交換の適切なタイミング
低額で借主の生活を便利にする選択肢
低額でありながら、借主にとって便利な工事を検討することで、物件の魅力を高めることができます。
例えば、以下のような工夫が考えられます。
玄関にコート掛けを設置する
特に秋冬の季節、外から帰ってきたときにコートをすぐに掛けられるスペースがあると、借主にとって非常に便利です。
コロナ禍を経た現在では、外でついた汚れや異物を室内に持ち込みたくないという意識が強く残っており、こうした設備は大きなポイントになります。
全身が映る姿見の設置
玄関に全身鏡があると、出かける前に身だしなみを整えることができ、借主にとって使い勝手が向上します。
室内用物干しの取り付け
長雨や梅雨時に役立つのが、窓枠に取り付けられる室内用の物干しです。
部屋干しが必要な時期でも快適に洗濯ができ、日常生活の利便性が向上します。
洗濯機置き場に棚を設置する
洗濯機の上に棚を設けることで、洗剤や洗濯道具の収納場所を確保できます。
こうした小さな改修は、借主にとって日常生活がより快適になるポイントです。
これらの設備は、DIYで行うことも可能ですが、多くの場合、賃貸物件では壁に穴を開けることが禁止されています。
そこで、大家さんが先にこうした便利な設備を取り入れておくことで、借主の満足度を高められます。
高額なリノベーションの選択肢
もちろん、物件の大規模な価値向上を目指す場合には、多額の投資が必要になることもあります。
例えば、古い3DKの間取りを持つ物件は、現代のライフスタイルには合わないことが多いため、思い切ったリノベーションを検討する価値があります。
3DKを1LDKに変更する
日本の人口は減少している一方で、世帯数は増加しており、一人当たりの居住スペースが広がる傾向にあります。
そのため、狭い部屋が複数あるよりも、広々としたリビングダイニングのある1LDKのような間取りが好まれる場合があります。
壁や天井の素材を変えたり、設備を一新したりすることで、物件全体の価値が大きく向上します。
狭い部屋を多目的ルームとして活用する提案
大規模な改修を行わずとも、狭い部屋を物置きやワークスペース、趣味の部屋など、多目的に使えるように借主に提案する方法もあります。
これにより、最低限の工事で物件の魅力を維持しつつ、ターゲット層にアピールすることが可能です。
設備交換の適切なタイミング
賃貸経営を長期にわたって行う場合、設備の交換時期を見極めることが重要です。
例えば、エアコンや給湯器、トイレ、キッチン、ユニットバスなどには寿命があります。
メーカーの目安として、以下のサイクルを考慮しておくとよいでしょう。
- エアコン:約10年で交換
- 給湯器:部品交換を考慮すれば約15年使用可能
- トイレ、キッチン、ユニットバス:25年で1回程度の交換が目安
物件を50年間経営すると仮定した場合
- エアコンは4回
- 給湯器は2回
- その他の設備は1回程度の交換
コレが最も費用対効果が高いと考えられます。
こうした目安を持つことで、退去後の工事判断がしやすくなり、計画的なメンテナンスが可能になります。
賃貸物件の価値を上げる工事は、低額で借主の生活を便利にするものから、大規模なリノベーションまでさまざまです。
予算や物件の将来性に応じて、どの工事を行うか判断することが重要です。
また、設備の寿命を見極め、計画的なメンテナンスを行うことで、長期的に物件価値を維持・向上させることができます。
大家として、次の借主にとって魅力的な「商品」となるよう、適切な工事を行っていきましょう。
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